塾に通っている生徒や保護者の方から、「自習はしているのに、思ったほど点数が伸びないんです」という声をよく耳にします。
机に向かっている時間が長ければ学力は上がりそうですが、実際にはそう単純ではありません。
その理由のひとつが「負荷の低い勉強」です。
自習では、できることやわかっていることばかりを繰り返しがちです。
安心感はありますが、それでは筋トレで軽いダンベルだけを持ち続けているようなもの。
学力は大きく成長しません。
成績を伸ばすためには、できないことやわからないことに挑戦することが大切です。
わからない問題に向き合うのはエネルギーを使いますし、時には挫折感も味わいます。
しかし、その瞬間こそが脳にとっての筋トレであり、苦しさの中にこそ伸びる種があります。
効果的な自習の流れは、まずできる問題とできない問題を仕分けし、できない問題を中心に取り組むこと。
解説を読んで理解し、自力で解き直すことで「できる」に変える瞬間を確認する。
このサイクルを繰り返すことで、ただの長時間学習ではなく「伸びる学習」に変わります。
長く勉強すること自体は無駄ではありません。
ただし、勉強の質を意識することが成績アップのカギ。
自習をするときは、「できないことにチャレンジできているか」を振り返ってみてください。