テストで点数を取るためには、テストに出やすい問題を対策するのが一番です。
BES塾でも普段からテストに出やすい問題についての情報は生徒たちに伝えるようにしています。
では、テストに出にくいどころか、出ることがまずありえないような問題は覚える意味がないのでしょうか。
夏期講習がもうすぐ終わる時期の、9月の学校授業の予習を行っていたときの話です。
ある生徒が英作文の問題についての質問がありました。
「自分が書いた文章は go to the school と書いたが、模範解答では go to school と書いてあり、theが付くのはどういう場合なのか」という質問でした。
日本人には分かりにくく、学校の授業でもまず解説することがないような細かい部分の話です。
この違いは、行先となる建物の主な役目のために行く場合はtheが付きません。
上の例ではschoolの目的は勉強となります。
「私は平日毎日学校へ行きます」という文は勉強をしにいくニュアンスを含んでいますから、この場合は go to school になります。
「友達と遊ぶ約束で待ち合わせ場所に決めた学校に行く」や、「母が授業参観で学校へ行く」などの文は明らかに勉強が目的ではありませんから、こちらは go to the school になります。
このようなtheの使い分けなどがテストの点数に大きく影響することはまずありません。
穴埋め問題や並べ替え問題にせよ、普通はtheの使い分けで悩むことがないような問題作りになっています。
では今回の生徒の質問はほとんどムダだったのでしょうか?
そんなことはなく、寧ろ普通の人が気にしないような細かな違いに気づき、興味を持って質問するということが素晴らしいのです。
英語そのものへの興味が増して勉強への意欲が高まれば、それだけで点数が大きく上がるようになります。
将来の自分の仕事にも活用したいと思うようになれば、人生にも影響を与えるほど大きな差になるかもしれません。
テストに出やすい問題に集中して効率的に勉強すること自体は上手い勉強法といえます。
ですがテストに無関係な話にも興味を持つことも、勉強において同じくらい大切なことだと思います。