今年も残り2ヶ月になりました。
受験生となっているBES塾の生徒達も、迫りくる受験に向けて全力で頑張っています。
そんな生徒たちの中で、テストについて考えさせられる話がありました。
ある高校3年生の男子生徒が少し前にBES塾へ入塾しました。
とはいってもこの生徒は高校受験までBES塾に在籍していた生徒なので、再入塾といった形です。
理系の私立大学を目指すにあたり、英語と数学は受験で使うとして、残り1教科を物理と科学のどちらにしようかという話をしました。
その際、彼は物理を受験で選択したいという希望が挙がりました。
最初に話を聞いた際には、化学を勧めるようにしました。
理由は2つあり、まず学校での定期考査の点数が単純に物理より化学の方が高かったということ。
2つ目は、物理よりも化学の方が暗記で点数が伸ばしやすく、入試まで時間が迫った時期では化学の方が合格の可能性が高いと踏んだためです。
彼自身、数学がそこまで得意というわけでもないので、物理の計算に今から適応できるかという不安もありました。
そうして彼に化学を勧めてみたのですが、その後このような話が出たのです。
学校のテストではテストに出る問題が事前にほとんど伝えられるので、そこだけを集中して覚えれば点が取れるから授業の内容がほとんど頭に入っていない、ということでした。
朝のHRの小テストなどであれば、出題内容が決まっていて一夜漬けでも対応できるものでも納得ができます。
簡単なテストで良い点を取らせて達成感を味わわせたり、こまめにテスト形式を取って勉強の習慣を付けさせたりと、メリットがあります。
しかし2ヶ月に一度行うようなテストで簡単に高得点が取れるテストにしてしまっては、彼のように日頃の授業に集中しなくなる、受験に対する実力が見に付かないなどデメリットが大きいです。
中学校1・2年生の定期テストでそれを行うのならばまだしも、高校のテストがそのような出し方では後でしっぺ返しを受けてしまいます。
テストは簡単なものと普通のどちらがいいかと生徒に聞けば、大半の生徒は簡単な方がいいと答えるでしょう。
しかし実際には、今回のように受験という本当に大変な時にこれまで楽してきた代償を払わねばならない時が来るのです。
それでも簡単なテストの方を選びますか?
テストの難易度は生徒の方で選べるものではありませんが、もし学校のテストが簡単過ぎた場合は、問題集からより多くの、より難しい問題にチャレンジしてみましょう。
チャレンジしているときは大変でも、後できっと他の人より成長している自分がいるはずです。