日々の出来事に対する思いやエピソードについて、書いていきたいと思います。
・塾と段階を踏むと
先日、理科の授業中でのことです。
その日よりも約一週間前に像の焦点問題を扱いました。
ある生徒は、その像の焦点問題を別のテキストで解いており、そして質問をしてきました。
「先生、この問題教えてください。」
私は、そこでこう切り返しました。
「この話は前回もやったね。どこまで覚えてる?」と。
ここまでが、回想の前半です。
私は、生徒がどこまで記憶しているのかを確認したかったのです。
この後の返答はいくつかパターンが考えられます。
①残念ながら全く覚えておらず、覚えてる?の返答に困る。
②やったことは思い出すものの、忘れている。
③やったことは覚えており、~までは覚えていますと返答がくる。
このように、物事を覚えるとは、段階があると考えています。
この①→②→③と段階を踏んで覚えていくことで、本当の理解が手に入るのです。
ここからは回想の後半です。
生徒はおもむろにリュックの中から、先日教えていた実像・虚像をまとめた図のプリントを取り出しました。
ここで、この生徒は①はクリアしているなと判断できます。
そして、こう返事が来ました。
「やったのは覚えてますが、忘れてしまいました。」と。
つまり②の段階に進んでいました。
生徒へは、改めてその問題を解説し、さらにこの段階を踏んで覚えていくことの大切さを併せて伝えました。
何事も一度で覚えられれば一番うれしいですが、なかなかそうはいきません。
段階を踏んで一歩ずつ。
単元ごとに、問題のパターンごとに、一つずつ理解を深めていってください。