一昔前は、子供がマンガばかり読んで勉強ばかりしないというお悩みを抱えている方も多かったかと思います。
それが今ではマンガすら読まない子供が増えてきています。
では今の子供たちは何に夢中になるかというと、YouTubeなどの動画やスマホやタブレットなどで遊ぶアプリなど、映像化されたものです。
動画での伝達は本と異なり動きがあることが最大の違いで、それ故に本では表現できない分かりやすい表現が可能です。
教科書のような紙媒体での勉強は分かりにくく、いずれ教育の現場から廃れてしまうのでしょうか。
この答えは「ノー」だと考えております。
動きがある映像が分かりやすいということは、受け手側がそこまで努力しなくても理解できるということです。
これは単なるメリットに見えますが、受け手側が物事を理解しようとする苦労が減り、読解力が養われる機会が減ることを意味します。
確かに教科書だけで学習する方法よりも、動画で勉強を進める方が早く学習が進むかもしれません。
しかしほとんどの場合、動画での学習といえども理解できずに立ち止まってしまうことがいずれ出てくるはずです。
読解力を養わずに分不相応のところまで学習を進めた後、果たしてその状態から理解を進めることはできるのでしょうか。
仮に理解できたとしても、恐らくまた近いうちに動画でも分からないところが出てくるでしょう。
大学入試のセンター試験が共通テストへと替わり、文章量が増え読解力がこれまで以上に求められるようになってきました。
それは高校入試でも同じ傾向が見られます。
読解力は一朝一夕で易々と身につけられるものではありません。
なるべく小さい頃からコツコツと鍛えていく必要があります。
だからこそ安易な方法に頼り過ぎないことが将来的に重要になってくるのです。
決して動画で勉強することが悪いというわけではありません。
効果的な場面で使うことによって、学習の助けになることはもちろんあります。
しかし普段は教科書などで勉強をするようにして自然と読解力を鍛えることで、受験や社会生活において有利に働きます。
映像伝達が豊富になった今だからこそ、読解力を求められる現代教育に対応していきましょう。