今回の定期テストで、ある中2の生徒が数学で過去最高得点を取りました。
彼女は中1の頃から数学がずっと苦手で、なかなか結果に結びつかない状態が続いていました。
点数が安定せず、苦手意識も非常に強かったように思います。
そんな中、今回は自分から「数学をなんとかしたい」と声を上げてくれました。
その気持ちに応える形で、これまでのつまずきを1つ1つ見直し、
中1と中2の内容をつなげるかたちでカリキュラムを組みました。
基礎からのやり直しではありましたが、
ただ戻るのではなく、理解の積み重ねを意識した指導に切り替えました。
もともと彼女は計算力があり、落ち着いて考える力も持っています。
特に今回は、計算過程を丁寧に残すことをより意識するようになり、
それによってケアレスミスが明らかに減りました。
学んだことを実行する素直さがあり、
ひとつのアドバイスをまっすぐに受け止めて行動に移せるのが彼女の強みです。
また、少しでも引っかかるところがあると、
自分の中で抱え込まずにすぐ質問してくるようになったのも印象的でした。
疑問をそのままにせず、きちんと自分の言葉で確認しようとする姿勢には、
学ぶことへの前向きさと責任感が感じられます。
「変わりたい」という思いを、きちんと行動に落とし込んで結果につなげた今回の取り組みは、
本人にとっても大きな自信になるはずです。
その成長の過程をそばで見られたことに、教える者としての喜びを感じています。
今回の成果は、ただの得点アップにとどまらないものだと思います。
自分の弱点と正面から向き合い、時間と労力をかけて乗り越えた経験は、
これから先の学習にも確実に活きてくるはずです。
「できるようになる喜び」を一度でも実感できた子は、
その後の学びの姿勢が明らかに変わります。
彼女のように、1つ1つの積み重ねを丁寧に続けていける生徒は、
時間がかかっても必ず力をつけていきます。
これからの成長も非常に楽しみです。