数学が一番苦手という生徒は多いと思います。
なぜ算数や数学が苦手と感じてしまうのでしょうか。
今回はあるネット記事で見かけた、数学が得意か苦手か見分けるクイズの話です。
そのクイズとは次のようなものです。
「1500Wで1分間、500Wで3分間温める必要がある料理がある。
この料理を、1000Wで温めるとき、何分間温めればいい?」
一見すると簡単そうな問題ですね。
実際小学生までの知識で解くことができる問題です。
小学生ではワットの計算問題が本格的に出ることはありませんが、それでも各数字の関係性から答えを導くことは可能です。
まず、よくある間違いから話します。
『2分間』というの答えは間違いです。
1500Wと500Wの間が1000Wなのだから、1分間と3分間の間の2分間が答えだと思ってしまうのです。
この考え方は数学的思考に基づいていません。
これが通用してしまうと、例えば100点満点のテストで50点を取ると、順位は必ずど真ん中になるとか、必ず平均点になるとか、そういった話になってしまいます。
算数や数学が苦手な生徒は、このあたりを感覚的に考えて解いてしまうのでしょう。
これでは数学のテストを半ば勘で解いているようなものです。
また、2分間の何が間違いなのか、正しい計算はどうなのかというところまで考えないと、いつまで経っても改善されることがありません。
数学が苦手な人がずっと苦手なままでいるのは、このようなことが原因なのかもしれません。
この問題の正解は『1.5分(1分30秒)』です。
(熱量)=(電力)×(時間)の公式に当てはめると、熱量が1500になり、時間に1000を代入すると1.5という答えが出てきます。
公式を知らなくても、熱量が1500Wから500Wと3分の1になるとき、必要な時間が1分から3分と3倍になっていることから、反比例の関係であることは読み取れます。
そのため、1000Wは500Wの2倍の熱量ですから、かかる時間は2分の1になるため、
3分÷2=1.5分というようにも求めることができます。
問題文に書いてある数字だけでなく、計算を解くのに必要な公式や手段についての知識、そして正確に計算する力が必要です。
そのため、数学はすぐにできるようになる教科とはいえないのかもしれません。
しかし一度数学の力を養えば、大人になってからも様々な場面で活用することができます。
算数や数学が苦手な生徒も、一度や二度のミスに負けずに頑張っていきましょう!