テストの前日になって徹夜で頑張って勉強する。
そのような勉強方法をしている方もいるかもしれません。
特に一昔前、私たち講師たちや保護者の方の学生時代は、徹夜して気合で乗り切るという精神論のようなものが信じられていた時代もありました。
しかし人間の身体の研究が進んだ今では、徹夜してでも勉強するのはナンセンスとされています。
徹夜での勉強のメリットとしては時間を多く確保できるため、暗記科目の詰め込みには有効です。
特に出題範囲が狭い定期テストにおいては効果が高いでしょう。
しかし学生にとって重要なのは本番の入試で高得点を取り、志望校合格が目標となります。
その入試が、一夜漬けでどうにかなるほど甘くないのは言うまでもありません。
長い目で見ると、徹夜のデメリットの方が目立つようになります。
人間の記憶は睡眠中に定着するようになるとされています。
一夜漬けの暗記では一時的には覚えているものの、数日経てば忘れてしまうことが多いです。
下手すれば定期テストでも思い出せないことも多いでしょうし、入試まで覚えているといったことは到底望めません。
また、体調が悪い状態でテストを受けなければならないというのも大きなデメリットです。
テスト本番で集中力を欠いたり、頭痛や眠気でまともに頭が働かなかったり、点数が下がりかねない要素もあります。
健康面においても、「夜更かしはお肌の大敵」といった言葉があり、女子生徒にとってもデメリットが大きいです。
それだけでなく、男子生徒にとっても成長ホルモンの分泌量が減ることで、筋肉量の低下などは無視できない問題でしょう。
徹夜してでも頑張るくらい努力すること自体は凄いですが、その努力は毎日コツコツ勉強する方向に向けた方が効果的です。
受験で有利なのは、やはり継続して勉強してきた生徒になるのです。