県立高校入試も終わり、中学3年生の皆様は長い戦いが終わりました。本年度は、国語の出題形式が大幅に変わりました。社会では説明をさせる、いわゆる論述問題がかなり出題されました。「理科や社会は暗記科目」とは言えないようになっています。中学2年生以下の生徒さんたちは、さらに「書く力」が必要になっています。
さて、今回は「憧れの存在」です。
先日ある生徒さんが次のようなことを言っていました。
「学校の〇〇先生、本当に嫌い」
教師からすると恐ろしい言葉です。(私個人の意見ですが)
なぜ私がこの言葉を恐ろしいかと申しますと、私は
「嫌いな先生が教える教科は嫌いになる」
という考えがあるからです。
生徒さんは「教え方が上手」という前に、その先生が好きかどうかを考えます。その先生が好きだから教えてくれる教科が好きになるという方程式は、私の経験上残念ながら成り立ちます。
例えば、ベテランの中年講師より若い新人の講師の方が、担当生徒の成績が伸びることがあります。教え方でいったらベテラン講師の方が断然上手です。なにが違うのでしょうか?
それは「親しみやすさ」です。生徒と年齢が近い先生の方が話も合うし、同年代ならではの悩みも共有できます。「この先生は自分の話を聞いてくれる。だから、この先生がいい!」と生徒さんは考えます。ドライな性格と思っている生徒さんでも、この考えをもっている生徒さんは多いものです。
人は憧れの存在がいると、その人に近づこうと努力を始めます。好きな先生が教えてくれる科目だから頑張ろうと、意識が変わってきます。これはある意味、やる気を引き出す最高の方法でしょう。
私達講師は、そのような存在にならなくてはいけません。そのため、生徒さん一人一人の性格の把握をし、好きなことを聞き、雑談をします。「この先生は自分のことを見ていてくれる」と感じたとき、生徒さんはやる気を出します。
私自身そのような存在になれているかどうか、自分にはわかりません。しかし「自分はまだまだ!」といつも考えています。だから、努力を続けなければいけません。
卒業生を送り出した後、毎年このようなことを考えています。受験生たちと過ごした日々が楽しかったと同じくらいに反省することもあります。
受験生の皆さん、卒業おめでとうございます。皆さんにとって憧れの存在であったかどうかはわかりませんが、先生たちは皆さんと出会えたことを感謝しています。本当に受験勉強お疲れ様でした。
今回も最後までお読みくださり、誠にありがとうございます!