今この時期だからこそ、本を読む機会が増えている方も多いのではないでしょうか。
前回に引き続き、最近読んだ佐藤一斎の「言志四録」という本の中から、印象に残ったいくつかの言葉を、お伝えしたいと思います。
<才能は剣のようなものだ。よく使うと身を守り、悪く使うと身を滅ぼす。>
学問は、得意・不得意が科目によってある方が多いでしょう。だからこそ、より理解が深まるように勉強の仕方を同時に学んでいきます。才能を持っている方は、他の人よりも少ないエネルギーで力を発揮できる一方で、油断をすると足元をすくわれるかもしれません。失敗したときにその反動が大きくなる可能性もあります。でも、失敗は自身の経験値になることを心に留めておくことで、また、失敗を最小限にとどめるために今から行動をすることで、きっと安心が生まれます。せっかくある力を最大限に生かすための方法を考えてみると良いかもしれません。
<人の一生は、道にたとえれば、険しいところもあり、平らかなところもある。また、水路にたとえれば、静かな流れもあり、激流もある。これは自然の姿であってどうすることもできない。つまり易でいうところの道理である。だから、人は自分の居るところに安穏の場を求め、これを楽しめばよいのである。これを走ったり、避けようとするのは、人生を歩むうえでの達人とはいえない。>
少し長い言葉ですが、人生には喜怒哀楽があります。勉強の努力の成果が実るときもあれば、あと一歩!ということも経験していることでしょう。それらをすべて含めて自分という存在の証明になります。成功も失敗も、時間が過ぎて過去を振り返れば、すべて良き思い出になります。今出来ることを出来る範囲で一生懸命取り組んでください。それが、結果としていつか表れてきます。