今回の記事のタイトルを見た際に、「これは間違っていないか?」と思われた方はおりますでしょうか。
はい、その通りです。
正しいのは「一を聞いて十を知る」です。
物事の始めの少しを聞いただけで、その全体像を全て察することができるという、非常に賢いさまを表す言葉です。
勉強においても「自分もそういうふうになれたら」と考えたことがある方もおられるかもしれません。
しかし、本当にそれが一番良いのでしょうか。
ほぼ100%の人は、一を聞いたら十を知ることができません。
一を聞いて一を理解することも難しい場合もあります。
しかし本当に重要なことは、その一を理解できなかったときに取るべき行動です。
理解できなかった原因は何か、どうすれば理解できるのか、違う場合だったらどうなるのか、他の事例にも応用が利くのかなど、それについてとことんまで追求できるかがライバルとの差になります。
この世でトップクラスに勉強ができる学者たちですら、むしろ学者だからこそ、とある一を理解できずにおり、なんとか理解できるようになるために必死で頑張っていることでしょう。
無理に一を知った時点で十を知った気になってはいけません。
その十が自分の勘違いによる決めつけで、真実とはほど遠いこともあるでしょう。
一を聞いて十を知るという言葉はとても魅力的に思えるかもしれませんが、その実かなり危ない言葉だと思います。
どうせなら十を問うようにしましょう。
分からないことを恥じるのではなく、堂々と問うことができる人間になりましょう!