人間誰しも悩みや嫌なことが頭に残り、憂鬱な気分になることがあります。
そんな時には大きなスケールの話を聞くと、自分の悩みがいかにちっぽけなものなのかが分かって気分が軽くなることがあります。
今回はそんな気分になれるかもしれない、宇宙の壮大なスケールの雑学になります。
まずは現時点で分かっている中で、トップクラスに重い物質の話です。
普段の日常で重い物質は何かと考えると、鉄を思い浮かべる人が多いでしょうか。
鉄の密度は7.87g/㎤で、単位を直すと7.87t/㎡になります。
1辺1メートルのかたまりが約8トンと考えるとかなりの重さですね。
それに対して現時点で宇宙一重い物質は、中性子星と言われています。
中性子星をざっくり説明すると、太陽のような恒星が寿命を迎えブラックホールになり損ねた天体のことです。
その重さは約1,000,000,000t/㎠と、まさにケタ違いです。
1㎡に換算すると、1000兆トンという途方もない重さです。
これよりも重い可能性が高いブラックホールは、まだ人間が測定できる科学力に届いていません。
中性子星よりさらに重い物質があるというのも信じられない話ですよね。
続いては先ほどの話で少し触れた、ブラックホールの話です。
ブラックホールはホール(穴)という意味がありますが、実際は星の一種です。
そのブラックホールの中でも、現時点で一番大きいブラックホールはどんなものなのでしょうか?
現在観測されている中では、ほうおう座の方角に59億光年先にある、Phoenix A(フェニックス エー)というブラックホールです。
まず59億光年という距離が、キロメートルに直すと約558垓(垓「ガイ」は1兆の1億倍)というとんでもない長さです。
そして重さは太陽の重さの1000億倍以上だと言われています。
地球の重さは約6𥝱(𥝱「ジョ」はさきほどの垓の1万倍)kgとされており、太陽の重さは地球の約33万倍した重さとされています。
そんな太陽をさらに1000億倍した重さですから、もはや笑うしかないですね。
そしてPhoenix Aの大きさ(正確には事象の地平面と呼ばれるものですが、話が難しいので割愛します)は、約3000億kmです。
地球の半径の4000万倍以上の長さになります。
太陽系の惑星で最も外側にある海王星と、太陽の距離が約45億kmですから、それからさらに約67倍した長さになります。
もう普通の人間では想像もできないような大きさです。
今回は学校のテストには絶対出ないような話ですが、こういった話は頭に残ってしまうものだと思います。
しかしこういった話をきっかけにして、宇宙や理科、ひいては勉強そのものに興味を持つようになると、勉強への姿勢ややる気が変わってきます。
時間に余裕があるときは色々な雑学を調べてみると、それが自分にとって予想以上に良い経験になるかもしれませんよ。