例年では3学期制度の中学校も、今年だけは2学期制で授業を行う学校も多いことかと思います。
前期の期末テストは9月末頃に行われるところが多く、少し前にそのテストの結果が返却されたという中学校が多いのではないでしょうか。
今回はそのテストの結果についての話になります。
ある中学1年生の女子生徒さんが期末テストの個人成績表を持ってきてくれました。
前期中間テストは400点を超える優秀な成績でしたが、今回の期末テストでは中間の点数よりも約30点下がってしまったのです。
しかし、順位に注目するとむしろ20位ほど上がっているのです。
平均点が大きく下がっていたため、自分の点数の減少幅よりも平均点の減少幅の方が大きい場合は、このような現象も起こりえます。
この現象は中学1年生の2回目の定期テストで特に起きやすい話です。
1回目のテストでは各教科の単元がまだ始まったばかりで、内容も簡単なものである場合が多いです。
特に英語はアルファベットの書き取りなどがテストに出る場合も多いですから、平均点が80点前後と異常に高くなることも珍しくはありません。
そのような状況から次の期末テストが行われると、平均点が前回より大きく下がるというのが珍しくなくなるのです。
また、そのテストを受けるのは少し前まで小学生だった生徒が受けるわけですから、テストの順位はまず公表されないであろう小学校の生活が長かった中学1年生たちは順位まで気が回らない生徒も多いのです。
期末テストの点数の落ち具合を見て、『中学校の勉強は難しい。もうついていけない』などと諦めて意欲が落ちてしまっては、今後の勉強に大きな支障をきたしてしまいます。
今回の女子生徒さんには、順位が大きく上がっているから勉強している成果がしっかり出ていると、勉強した努力をしっかりと褒めました。
順位を見ずに点数だけを気にするようにしていると、このような例に遭遇することもあります。
点数に惑わされず、順位から努力の成果を認めてあげることがとても大切です。